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追加注文書とは
追加注文書は、過去に発注した商品・サービスについて、好調な売れ行きや需要増加に対応するため、同一または類似商品の追加発注を行う文書です。既存の取引実績を基盤として、継続的な商取引関係の発展と相互利益の拡大を図る重要なビジネスツールです。
追加注文の基礎知識と戦略
追加注文の種類と特徴
- リピート注文:全く同じ商品・条件での追加発注
- 拡大注文:数量を増やした追加発注
- バリエーション注文:色・サイズ等を変更した追加発注
- シーズン追加注文:季節商品の需要増加対応
- 緊急追加注文:在庫切れ・急な需要増への対応
追加注文のビジネスメリット
- 取引関係の深化:継続取引による信頼関係強化
- コスト効率の向上:スケールメリットによる単価削減
- 納期短縮の可能性:既存の生産ライン活用
- 品質の安定:同一仕様・工程による品質確保
- 在庫リスクの軽減:実需に基づく確実な発注
使用タイミングと戦略的判断
追加注文が効果的なタイミング
- 好調な売れ行き時:予想を上回る販売実績
- 在庫残量の適正水準維持:欠品リスク回避
- シーズン需要期前:季節商品の需要期対応
- プロモーション成功時:マーケティング効果の最大化
- 競合商品との差別化成功時:市場優位性の活用
慎重に検討すべきケース
- 市場の不安定期:需要予測が困難な時期
- 相手の生産能力限界時:品質低下・納期遅延リスク
- 在庫過多のリスク:過剰在庫による損失可能性
- 季節商品の終盤:売り切れリスクが高い時期
書き方の基本ポイント
1. 宛名と日付の記載
正しい記載例:
令和6年○月○日
株式会社○○○○
営業部長 ○○ ○○ 様
取引段階に応じた宛先選定:
- 継続取引先:前回と同じ担当者・部署
- 大量追加注文:より上位の決裁権者
- 緊急注文:迅速対応可能な実務担当者
- 条件変更有り:営業責任者・管理職
2. 冒頭の挨拶と取引への感謝
基本的な挨拶例:
拝啓 ○○の候、貴社ますますご盛栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
前回取引への感謝を含む場合:
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
先日は○○の件でお世話になり、誠にありがとうございました。
おかげさまで納期通りにご納品いただき、
お客様からも大変好評をいただいております。
品質・サービスともに満足のいく内容で、
心より感謝申し上げます。
緊急性がある場合:
拝啓 ○○の候、貴社ますますご発展のこととお喜び申し上げます。
いつも迅速で丁寧なご対応をいただき、誠にありがとうございます。
この度、急なお願いで恐縮ですが、
追加のご注文をお願いしたく、ご連絡申し上げます。
3. 追加注文の背景と理由の説明
好調な売れ行きによる場合:
さて、前回ご納品いただきました「○○○○」につきまして、
お客様から想定を大幅に上回る好評をいただいており、
当初予定より早いペースで在庫が減少しております。
【販売実績】
・前回納品数量:○○個(○月○日納品)
・現在までの販売数:○○個(○○%消化)
・想定販売期間:○ヶ月 → 実際:○ヶ月(○倍のペース)
・顧客満足度:○○%(アンケート結果)
この好調な売れ行きを維持し、お客様のご要望にお応えするため、
追加のご注文をお願いしたく存じます。
シーズン需要による場合:
【季節需要の拡大】
○○シーズンの到来により、○○商品への需要が
急激に高まっております。
・昨年同期比:○○%増の売上
・競合他社との差別化:○○機能が高評価
・メディア露出効果:○○雑誌掲載による引き合い増
・口コミ効果:SNSでの話題拡散
シーズン需要を確実に取り込むため、
○月○日までの納期で追加発注をお願いいたします。
緊急補充の場合:
【緊急在庫補充の必要性】
大口顧客からの急な追加発注により、
予定より早く在庫が不足する見込みです。
・大口顧客:○○株式会社様からの追加発注○○個
・現在在庫:○○個(○日分の販売量)
・安全在庫水準:○○個を下回る予定
・欠品リスク:○月○日頃に在庫切れの可能性
お客様にご迷惑をお掛けしないよう、
緊急での追加生産をお願いできればと存じます。
4. 具体的な追加注文内容
詳細な注文仕様:
【追加注文内容】
■商品名:○○○○
■型番・仕様:前回と同一(型番:ABC-123)
■追加数量:○○個
■希望納期:○月○日
■納品場所:前回と同じ(○○倉庫)
■その他条件:前回と同条件
【前回注文との比較】
・前回発注:○月○日、数量○○個
・今回発注:○月○日、数量○○個
・累計発注:○○個(○ヶ月間)
・継続取引:○回目の発注
条件変更がある場合:
【一部条件変更について】
基本的に前回と同条件ですが、下記の点を変更いたします:
■変更点1:納品場所
変更前:○○倉庫
変更後:○○店舗(住所:○○県○○市○○町○-○-○)
■変更点2:梱包仕様
変更前:○○入り段ボール
変更後:○○入り段ボール(小分け対応)
■変更点3:納期
変更前:○○日納期
変更後:○○日納期(○日短縮希望)
5. 納期条件と時期的要求
シーズン商品の納期条件:
【納期に関する重要事項】
本商品は○○シーズン向けの商品のため、
納期が極めて重要です。
・絶対納期:○月○日まで
・理想納期:○月○日(余裕をもった販売開始)
・納期遅延時の対応:○月○日を過ぎた場合はキャンセル
・代替案:部分納品も検討可能
※シーズンを逃すと商品価値が大幅に低下するため、
確実な納期でのご対応をお願いいたします。
段階的納期の提案:
【段階的納品のご提案】
一度での全量納品が困難な場合は、
下記の段階的納品も可能です:
第1回納品:○月○日 ○○個(緊急分)
第2回納品:○月○日 ○○個(通常分)
第3回納品:○月○日 ○○個(予備分)
各回の最小数量:○○個以上
お客様への販売計画に合わせて柔軟に対応いたします。
6. 価格・取引条件の確認
前回条件の継続確認:
【価格・取引条件】
基本的に前回と同条件でお願いいたします:
・単価:○○円(税別)
・支払条件:月末締翌月末払い
・配送条件:○○県内送料無料
・検査条件:前回と同一基準
・保証条件:○年間品質保証
【数量増加による価格調整】
累計発注数量が○○個を超えましたので、
スケールメリットによる価格見直しが可能でしたら
ご検討いただければ幸甚です。
新しい条件の提案:
【取引条件の改善提案】
継続取引への感謝を込めて、下記条件での
お取引も検討いただければと存じます:
・年間契約:○○個以上の継続発注保証
・価格固定:○年間の価格据え置き
・優先対応:緊急時の優先生産枠確保
・共同開発:新商品開発での協力関係
相互にメリットのある長期的関係を
構築できればと考えております。
7. 相手への配慮と柔軟性
生産能力への配慮:
【貴社の生産能力への配慮】
追加発注により貴社の生産スケジュールに
影響が出る可能性を十分に理解しております。
・他のお客様への影響:最小限に留めたい
・品質維持:急な増産による品質低下を回避
・従業員負担:過度な残業・負担は避けたい
・設備能力:現有設備での対応可能範囲
無理のない範囲でのご対応をお願いし、
必要に応じて納期調整も検討いたします。
代替案の提示:
【柔軟な対応策】
もし全量での対応が困難な場合は、
下記の代替案も検討いたします:
案1:数量を○○%削減して対応
案2:納期を○日延長して対応
案3:一部を類似商品で代替
案4:次回発注分と合わせて大量発注
貴社のご都合に合わせて最適な方法を
ご相談させてください。
8. 結びの挨拶と今後の展望
適切な締めくくり:
お忙しい中での追加対応となり恐縮ですが、
ご検討のほどよろしくお願いいたします。
今回の追加注文を機に、今後もより一層
お取引を拡大していければと考えております。
まずは取り急ぎご注文申し上げます。
敬具
長期的関係への言及:
【今後の展望】
・定期発注:○ヶ月ごとの継続発注を予定
・新商品展開:○○シリーズの展開予定
・市場拡大:○○地域への販路拡大計画
・協力関係:マーケティング・開発での連携
貴社とのパートナーシップをより深化させ、
相互の事業発展を実現したく存じます。
【緊急連絡先】
○○部 ○○ ○○
TEL:○○-○○○○-○○○○(直通)
携帯:○○○-○○○○-○○○○
Email:○○○○@company.co.jp
商品特性別のカスタマイズ戦略
季節商品・ファッション商品
重要ポイント:
- 厳格な納期管理
- シーズン終了時のキャンセル条件
- トレンド変化への対応
- 売れ残りリスクの管理
記載例:
○○シーズン商品のため、○月○日以降の
納品では商品価値が大幅に低下します。
確実な納期でのご対応が困難な場合は、
やむを得ずキャンセルとさせていただく
可能性がございます。
工業製品・部品
重要ポイント:
- 品質の一貫性確保
- 技術仕様の変更管理
- 長期的な供給安定性
- コスト効率の改善
記載例:
前回と完全に同一仕様での製作をお願いします。
品質管理番号○○○○の製品と同等の品質基準で、
ロット間のばらつきを最小限に抑えてください。
継続的な品質向上への取り組みも期待しております。
消費財・日用品
重要ポイント:
- 消費者ニーズの変化対応
- パッケージ・デザインの統一
- 販売促進との連携
- 在庫回転率の向上
記載例:
消費者からの評価が特に高い○○機能について、
今回も同様の品質を維持してください。
パッケージデザインも前回と統一し、
ブランドイメージの一貫性を保ちたく存じます。
よくある失敗例と対策
失敗例1:追加理由の説明不足
問題: 「売れているので追加します」程度の簡単な説明 対策: 具体的な販売データと市場分析による根拠提示
改善例:
【従来型】売れているので追加注文します
【改善型】想定の150%のペースで販売が進み、
現在の在庫では○月○日に欠品予定のため、
○○個の追加発注をお願いします
失敗例2:納期要求の一方的性
問題: 自社都合のみの納期要求で相手への配慮不足 対策: 相手の生産能力・スケジュールへの配慮を明示
改善例:
【従来型】○月○日までに納品してください
【改善型】理想は○月○日ですが、貴社の生産スケジュールを
優先し、○月○日までであれば調整可能です
失敗例3:条件の曖昧性
問題: 「前回と同じで」等の曖昧な条件指定 対策: 前回との相違点も含めた明確な条件提示
改善例:
【従来型】前回と同じ条件でお願いします
【改善型】前回注文(注文番号○○○○、○月○日発注)と
同一条件、ただし納品場所のみ○○倉庫に変更
法的・実務的な留意点
契約・取引条件の継続性
- 基本契約の適用範囲:追加注文への基本契約条項の適用
- 価格・条件の変更:市況変動時の価格調整メカニズム
- 最小ロット・最大数量:発注可能な数量範囲の確認
- キャンセル条件:追加注文のキャンセル・変更条件
品質・責任の継続性
- 品質基準の統一:前回と同等の品質水準確保
- 製造ロットの管理:ロット間品質の一貫性
- 検査・保証条件:追加分への検査・保証の適用
- PL法対応:製品責任法への適切な対応
実践的なチェックリスト
追加注文前の確認事項
- 前回取引の満足度・問題点の整理
- 追加の必要性・緊急性の客観的評価
- 在庫状況・販売予測の精査
- 予算・支払能力の確認
- 相手の生産能力・スケジュールの事前確認
- 納期・品質要求の現実性検証
- 代替案・妥協案の事前検討
追加注文後の管理
- 受注確認・詳細条件の最終調整
- 生産進捗の定期的な確認
- 品質・仕様の中間チェック
- 納期管理・遅延リスクの監視
- 検収・支払手続きの準備
- 次回発注計画の検討・準備
以上のポイントを押さえた依頼状を作成することで、追加注文のお願いが丁寧に伝わり、相手に対する誠意と協力の依頼がしっかりと伝わる文書になります。
テンプレート書式なので必要に応じて文章を変更してご利用ください。
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