挨拶状(店舗閉鎖)の書式テンプレートです。会員登録不要・無料ですぐにテンプレートをダウンロードしてご利用できます。
書き方のポイント
1. 冒頭の感謝の表現
- 深い感謝の表明: 長年にわたるご愛顧とご支援に対する心からの感謝
- 時候の挨拶の併用: 季節感を込めた丁寧な挨拶で開始
- 相手への敬意: 「平素は格別のご愛顧」「ひとかたならぬご厚情」など、深い敬意を示す表現
2. 店舗閉鎖の報告
- 明確な閉鎖日: 正確な閉鎖日を明記し、混乱を避ける
- 閉鎖理由の説明: 適切な範囲で閉鎖に至った理由を説明
- 感情に配慮した表現: 突然の知らせによる顧客の驚きや失望に配慮した丁寧な説明
- 最終営業日の明記: 実際の営業最終日と事務手続き完了日の区別
3. これまでの支援への感謝
- 具体的な感謝内容: 一般的な感謝ではなく、具体的な支援や愛顧への言及
- 創業からの歴史: 開店からの年数や重要な節目への言及
- お客様との思い出: 温かい交流や支えられた経験への感謝
- 地域社会への感謝: 地域に根ざした店舗の場合の地域社会への謝意
4. 今後のお願い・案内
- 代替サービスの案内: 他店舗での継続サービスがある場合の案内
- 在庫処分等の案内: 閉店セールや在庫整理に関する情報
- 個人情報の取り扱い: 顧客情報の適切な処理方法の説明
- 継続的な関係への希望: 店舗閉鎖後も個人的な関係継続への期待
5. 結びの挨拶
- 相手の健康と繁栄への祈り: 顧客や取引先の今後の発展を祈る言葉
- 書面での挨拶への配慮: 直接お会いできないことへのお詫び
- 最後の感謝: 改めて長年の支援への感謝を表明
具体的な記入例
【個人経営店舗の例】
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。
さて、私ども○○店は、諸般の事情により、
令和○年○月○日をもちまして閉店させていただく
こととなりました。
昭和○年の開店以来○年間、皆様の温かいご支援により
営業を続けることができましたことは、
従業員一同にとりまして大きな喜びであり、
心より感謝申し上げております。
急なお知らせとなり、ご迷惑をおかけいたしますが、
何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
皆様の今後ますますのご健勝とご多幸を
心よりお祈り申し上げます。
略儀ながら書中をもってお礼とご挨拶を申し上げます。
敬具
○○店 店主 ○○ ○○
【チェーン店の統廃合の例】
拝啓 ○○の候、皆様におかれましてはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
日頃は○○店をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
この度、店舗の統廃合により、○○店は令和○年○月○日をもちまして
営業を終了させていただくこととなりました。
これまで長きにわたり当店をご利用いただきました皆様には、
心より感謝申し上げますとともに、急なご案内となりましたことを
深くお詫び申し上げます。
なお、今後は○○店(住所:○○、電話:○○)にて
同様のサービスをご提供いたしておりますので、
引き続きご愛顧賜りますようお願い申し上げます。
最後になりましたが、皆様の今後ますますのご発展を
心よりお祈り申し上げます。
敬具
株式会社○○
○○店 店長 ○○ ○○
【事業承継による店舗移転の例】
拝啓 新緑の候、皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
長い間、当店○○をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
この度、後継者への事業承継に伴い、現在の場所での営業を
○月○日をもって終了し、○月○日より○○(新住所)にて
リニューアルオープンすることとなりました。
○年間という長期にわたり、皆様に支えられて営業を
続けることができましたことを、心より感謝申し上げております。
新店舗におきましても、これまでと変わらぬサービスと
より充実した商品ラインナップでお待ちいたしております。
今後ともご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
敬具
【避けるべき例】
閉店することになりました。
長い間ありがとうございました。
お疲れ様でした。
※感謝の深さが伝わらない、理由説明の不足、敬語の不適切な使用
法的・実務的な留意点
法的手続きと義務
- 営業許可の返納: 食品営業許可等の各種許可証の適切な返納手続き
- 税務関連手続き: 廃業届、消費税の届出等の税務署への提出
- 労働関連手続き: 従業員の雇用保険、社会保険の適切な処理
- 賃貸契約の解約: 店舗賃貸借契約の適切な解約手続きと原状回復
顧客・取引先への対応
- 個人情報の適切な処理: 顧客データベースの安全な削除または移管
- 前受金・ポイントの処理: 商品券、ポイントカード等の未使用分の適切な処理
- 在庫商品の処理: 返品可能商品の取引先への返品手続き
- 契約の適切な終了: 取引契約、保守契約等の適切な解約手続き
財務・会計上の処理
- 資産の処分: 店舗設備、在庫商品の適切な処分と会計処理
- 債権債務の整理: 売掛金の回収、買掛金の支払い等の適切な処理
- 保険契約の解約: 店舗保険、商品保険等の解約手続き
使用タイミングと注意事項
適切な送付タイミング
- 閉店の1-2ヶ月前: 顧客が代替手段を検討する時間を確保
- 最終セール開始前: 在庫処分セール等の案内と合わせて送付
- 契約解約前: 各種契約解約前の適切なタイミング
閉鎖理由別の配慮
- 経営不振による閉鎖: 事実を隠さず、しかし詳細には触れない配慮
- 後継者不在: 家族経営店舗の世代交代問題への適切な説明
- 再開発による立ち退き: 外的要因による閉鎖の場合の説明
- チェーン店統廃合: 企業戦略による閉鎖の場合の適切な説明
送付対象の選定
- 常連顧客: 頻繁に利用いただいている顧客
- 地域関係者: 近隣住民、地域団体、商店会等
- 取引先: 仕入先、サービス提供者等
- 従業員・元従業員: 現在および過去の従業員とその家族
よくある失敗例と対策
- 突然の閉店告知: 事前の十分な告知期間不足
- 理由説明の不備: 閉店理由の不明確な説明による憶測や誤解
- 代替案の未提示: 顧客の今後の利便性への配慮不足
- 法的手続きの不備: 必要な届出や手続きの漏れ
段階別チェックリスト
閉店決定段階(3-6ヶ月前)
- 閉店日の決定と関係者への内部通知
- 法的手続きの確認と準備
- 従業員への正式通知
- 主要取引先への事前相談
告知準備段階(1-2ヶ月前)
- 挨拶状の原稿作成と校正
- 送付先リストの作成と精査
- 在庫処分計画の策定
- 代替サービスの情報収集
告知実施段階(1ヶ月前)
- 挨拶状の印刷と発送
- 店頭での閉店告知開始
- ウェブサイト・SNSでの告知
- 地域メディアへの情報提供
閉店準備段階(2週間前)
- 最終在庫処分の実施
- 設備・備品の処分準備
- 各種契約の解約手続き開始
- 顧客対応の最終確認
閉店実施段階(最終週)
- 営業最終日の適切な運営
- 顧客への最後の感謝表明
- 現金出納の最終処理
- 店舗の清掃と原状回復
事後処理段階(閉店後)
- 各種届出の完了確認
- 最終的な債権債務の整理
- 保管すべき書類の適切な管理
- フォローアップの実施
注意喚起
特に注意すべきポイント
- 法的手続きの確実な実行: 営業許可返納等の法定手続きの確実な実施
- 個人情報の適切な処理: 顧客データの安全な削除または適切な移管
- 従業員の雇用への配慮: 労働法に基づく適切な雇用終了手続き
- 債権債務の適切な処理: 未回収金や未払金の適切な処理
感情面への配慮
- 顧客の失望への理解: 愛用していた店舗の閉鎖による顧客の失望への配慮
- 従業員の心情への配慮: 職を失う従業員の心情に対する十分な配慮
- 地域社会への影響: 地域の利便性低下や景観変化への責任感
将来への配慮
- 信用の維持: 閉店後も個人や企業としての信用維持
- 人間関係の継続: 顧客や取引先との良好な関係の維持
- 再起への準備: 将来的な事業再開の可能性への配慮
これらのポイントを含めた挨拶状を作成することで、店舗閉鎖という困難な状況においても、関係者への感謝と敬意を適切に表現し、良好な関係を維持しながら事業を終了することができます。
テンプレート書式なので必要に応じて文章を変更してご利用ください。
ファイル形式はWord(ワード)です。
