依頼状(御請求金のお支払い期日)の書式テンプレートです。会員登録不要・無料ですぐにテンプレートをダウンロードしてご利用できます。
書き方の基本ポイント
1. 宛名と日付の記載
- 相手の会社名、代表者名を正確に記載し、文書の日付を明記します
- 担当者が分かる場合は担当者名も併記してください
- 緊急性がある場合は「至急」の表示も検討しますが、過度に使用しないよう注意が必要です
2. 冒頭の挨拶と感謝の表現
- 季節の挨拶と日頃の支援への感謝を丁寧に表現します
- 例:「残暑の候、貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます」
- 長期取引がある場合は、その点への感謝も含めてください
3. 支払い遅延の謝罪と背景説明
- 支払い遅延に対する心からの謝罪を最初に述べます
- 遅延の理由を具体的かつ簡潔に説明してください
- 責任逃れにならないよう、自社の責任も認める姿勢が重要です
4. 支払い予定の具体的提示
- 支払い日、金額、支払い方法を明確に記載してください
- 可能な限り近い日程を設定し、確実に実行できる計画を示します
- 分割払いの場合は、詳細なスケジュールを提示してください
5. 今後の取引継続への意志表明
- 今後は期日遵守を約束し、信頼回復への意欲を示します
- 具体的な改善策があれば簡潔に触れてください
- 長期的な取引関係の重要性を認識していることを伝えます
6. 結びの挨拶と署名
- 「何卒今しばらくのご猶予を賜りたくお願い申し上げます」で締めくくります
- 文末は「敬具」で結び、代表者または責任者の署名を明記してください
必須記載事項チェックリスト
✅ 基本情報
- 宛先(会社名・代表者名・担当者名)
- 差出人(会社名・代表者名・連絡先)
- 文書作成日
- 件名(支払期日猶予依頼であることが明確)
✅ 債務情報
- 請求金額(具体的な数字)
- 請求書番号・日付
- 当初の支払期日
- 遅延期間
✅ 支払計画
- 新しい支払予定日
- 支払金額(分割の場合は詳細)
- 支払方法
- 確実に支払える根拠
✅ 謝罪と改善
- 遅延への謝罪
- 遅延理由の説明
- 今後の改善策
- 取引継続への意志
実際の記入例
効果的な支払猶予依頼文の例
件名:お支払期日猶予のお願いについて
拝啓 残暑の候、貴社ますますご盛栄のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、○月○日にお支払い予定でありました
下記請求金につきまして、誠に申し訳ございませんが、
支払期日の延長をお願いしたく存じます。
【対象請求内容】
・請求書番号:○○○号
・請求日:○年○月○日
・請求金額:金○○○万円
・当初支払期日:○年○月○日
【遅延理由】
主要取引先の○○株式会社の倒産により、
売掛金○○○万円の回収が困難となり、
資金繰りに大きな影響を受けております。
【支払予定】
○年○月○日までに全額をお支払いいたします。
なお、○○銀行からの緊急融資の承認が得られており、
確実にお支払いできる見込みでございます。
今後はこのような事態を避けるため、
与信管理の強化と資金繰りの改善に
全力で取り組んでまいります。
何卒今しばらくのご猶予を賜りたく、
伏してお願い申し上げます。
避けるべき表現
❌「お金がないので払えません」→ 改善努力が見えない
❌「いつ払えるかわからない」→ 計画性の欠如
❌「他社も遅れているから」→ 責任転嫁の印象
❌「待ってもらえませんか?」→ 謙虚さの不足
法的・実務的な留意点
債権債務関係の法的側面
- 遅延損害金の発生について理解し、必要に応じて言及してください
- 時効の中断に関する影響を考慮した対応が必要です
- 債権保全措置を取られる可能性があることを認識してください
- 破産法・民事再生法との関連も考慮が必要な場合があります
契約上の留意点
- 契約書の支払条項を確認し、違約金等の発生を確認してください
- 期限の利益の喪失条項がある場合は特に慎重な対応が必要です
- 担保・保証がある場合は、保証人への影響も考慮してください
- 相殺の可能性がある場合は事前に確認が必要です
信用情報への影響
- 支払遅延の記録が信用情報機関に登録される可能性があります
- 今後の取引条件に影響を与える可能性を認識してください
- 他の取引先への影響も考慮した対応が必要です
シーン別カスタマイズガイド
一時的な資金繰り悪化の場合
重要な追加項目
- 資金繰り改善の具体的な見通し
- 売上回復や資金調達の計画
- 短期間での正常化の見込み
- 信用維持への具体的な取り組み
記載例
主要プロジェクトの完成が予定より遅れ、
一時的に資金繰りが悪化しておりますが、
○月○日の完成により資金状況は正常化し、
以降は予定通りのお支払いが可能となります。
取引先の倒産等による影響の場合
重要な追加項目
- 影響を受けた取引の具体的内容
- 代替取引先の確保状況
- リスク管理体制の見直し
- 類似リスクの再発防止策
記載例
○○株式会社の突然の倒産により、
売掛金○○○万円の回収が困難となりました。
現在、弁護士を通じて債権回収に努めており、
今後は与信管理を強化いたします。
業績悪化による構造的問題の場合
重要な追加項目
- 業績回復のための具体的施策
- 事業再構築の計画
- 経営陣の責任体制
- 第三者機関による支援状況
記載例
市場環境の悪化により業績が低迷しており、
経営改善計画を策定し実行中でございます。
○○コンサルティングの指導のもと、
○ヶ月以内の収支改善を目指しております。
よくある失敗例と対策
❌ 失敗例1:支払予定日が曖昧で信頼を失う
✅ 対策:確実に支払える具体的な日程を設定し、根拠も示す
❌ 失敗例2:謝罪が不十分で相手の心証を悪化させる
✅ 対策:心からの謝罪と責任を認める姿勢を明確に示す
❌ 失敗例3:理由説明が言い訳に聞こえる
✅ 対策:客観的事実を簡潔に述べ、自社の責任も認める
❌ 失敗例4:改善策が示されず将来への不安を与える
✅ 対策:具体的な改善策と実行スケジュールを提示する
以上のポイントを押さえた依頼状を作成することで、支払い遅延に対する誠意ある対応が伝わり、相手に対する敬意と協力のお願いがしっかりと伝わる文書になります。
テンプレート書式なので必要に応じて文章を変更してご利用ください。
ファイル形式はWord(ワード)です。