依頼状(工場見学)の書式テンプレートです。会員登録不要・無料ですぐにテンプレートをダウンロードしてご利用できます。
書き方の基本ポイント
1. 宛名と件名の明確な記載
- 相手の会社名、部署名、担当者名を正確に記載してください
- 件名は「工場見学のお願い」と目的を明確に示します
- 工場見学担当部署が不明な場合は「総務部御中」または「広報部御中」とします
2. 冒頭の挨拶と敬意の表現
- 季節の挨拶と日頃の敬意を丁寧に表現します
- 例:「拝啓 時下ますますご清祥の段、お慶び申し上げます」
- 初回依頼の場合は「突然のお手紙で失礼いたします」も適切です
3. 見学依頼の目的と背景の具体的説明
- 見学の目的を明確に説明してください(研修・教育・調査等)
- 相手企業を選んだ理由や敬意を示します
- 見学で得たい知識や経験を具体的に述べて説得力を高めます
4. 見学条件の詳細な提示
- 希望日程、時間帯、見学人数を具体的に記載
- 複数の候補日を提示して相手の都合に配慮します
- 見学時間の目安も伝えて相手の負担を軽減します
5. 配慮事項と守秘義務の表明
- 機密保持や撮影禁止等のルールを遵守することを明記
- 参加者の身分確認資料の提供を申し出ます
- 相手の負担を最小限にする配慮を示します
6. 結びの挨拶と連絡先
- 「ご検討のほど、よろしくお願い申し上げます」で丁寧に依頼
- 文末は「敬具」で結び、詳細な連絡先を明記してください
必須記載事項チェックリスト
✅ 基本情報
- 宛先(会社名・部署名・担当者名)
- 差出人(会社名・部署名・担当者名・連絡先)
- 文書作成日
- 件名(工場見学依頼であることが明確)
✅ 見学の詳細
- 見学の目的・背景
- 希望日程(複数候補)
- 希望時間帯・所要時間
- 参加人数・参加者属性
- 見学したい工程・設備
✅ 配慮・約束事項
- 機密保持の約束
- 安全管理への協力
- 撮影・録音に関する方針
- 身分証明書等の準備
- 緊急連絡先
✅ 実務事項
- 交通手段・アクセス方法
- 駐車場の利用希望
- 特別な配慮が必要な参加者の有無
- 見学後の質疑応答希望
実際の記入例
効果的な工場見学依頼文の例
件名:工場見学のお願いについて
拝啓 初秋の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、弊社では毎年新入社員研修の一環として、
製造業の最新技術と品質管理体制を学ぶ機会を設けており、
この度は貴社の先進的な○○製造工場の見学を
お願いしたく存じます。
貴社は○○業界のリーディングカンパニーとして、
環境配慮型の製造技術で高い評価を得ておられ、
弊社の技術者にとって大変勉強になると確信しております。
【見学希望条件】
・目的:新入社員研修(製造技術・品質管理の学習)
・希望日程:○年○月○日(○)または○月○日(○)
・希望時間:午後1時30分~4時30分(約3時間)
・参加人数:15名(新入社員12名、引率者3名)
・見学希望箇所:製造ライン、品質管理室、環境設備
なお、参加者全員に機密保持誓約書の提出と
身分証明書の携行を義務付けており、
撮影・録音は一切行いません。
また、安全管理についても十分注意いたします。
ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討いただき、
可能でしたら○月○日までにご連絡をいただければ幸いです。
避けるべき表現
❌「とりあえず見学したい」→ 目的が不明確
❌「空いている時にお願いします」→ 具体性に欠ける
❌「写真を撮らせてください」→ 機密への配慮不足
❌「大勢で押しかけます」→ 相手への配慮不足
目的別カスタマイズガイド
教育・研修目的の場合
重要な追加項目
- 研修プログラムの概要
- 参加者の専門分野・レベル
- 学習目標と期待する成果
- 事前学習の実施状況
記載例
弊社では技術者のスキルアップを目的とした
「最新製造技術研修プログラム」を実施しており、
その一環として貴社の革新的な○○技術を
実際に拝見させていただきたく存じます。
調査・研究目的の場合
重要な追加項目
- 調査の学術的・産業的意義
- 研究機関・大学との連携
- 成果の公表方針
- 知的財産への配慮
記載例
○○大学との共同研究「持続可能な製造プロセスの開発」の
基礎調査として、貴社の環境配慮型製造技術について
学ばせていただきたく存じます。
取引検討目的の場合
重要な追加項目
- 具体的な取引内容・規模
- 技術導入の検討状況
- 予算・時期の概算
- 意思決定権者の参加
記載例
弊社では新工場建設を計画しており、
貴社の○○システムの導入を検討しております。
システムの実際の稼働状況を拝見し、
導入の参考とさせていただきたく存じます。
法的・実務的な留意点
機密保持・情報管理
- 機密保持契約の締結が必要な場合があります
- 撮影・録音禁止のルールを事前に確認してください
- 参加者の身元確認資料の準備が必要です
- 見学後の情報利用制限についても合意が重要です
安全管理・保険
- 工場内の安全規則の遵守が必要です
- 適切な服装・装備の準備が求められます
- 保険加入の確認と必要に応じた追加加入
- 緊急時の連絡体制と責任の明確化
知的財産権の保護
- 特許技術の見学に関する制限事項
- ノウハウ・技術情報の取扱い
- 競合他社からの見学制限
- 守秘義務の範囲と期間
よくある失敗例と対策
❌ 失敗例1:目的が不明確で見学を断られる
✅ 対策:具体的な学習目標と相手企業を選んだ理由を明記する
❌ 失敗例2:人数が多すぎて受け入れ困難
✅ 対策:適切な人数に絞り込み、複数回に分けることも検討する
❌ 失敗例3:機密への配慮不足で信頼を失う
✅ 対策:機密保持誓約書の準備と情報管理体制を明確に示す
❌ 失敗例4:日程調整が難航し実現できない
✅ 対策:十分な時間的余裕を持って複数候補日を提示する
効果的な工場見学の企画・実施
事前準備のポイント
- 見学先企業の詳細調査と適切な選定
- 参加者の事前教育と目標設定
- 質問事項の整理と優先順位付け
- 安全・機密管理の徹底準備
見学当日の進行
- 時間厳守と規律ある行動
- 積極的な質問と学習姿勢
- 感謝の気持ちの適切な表現
- 安全規則の完全遵守
見学後のフォローアップ
- お礼状の迅速な送付
- 学習成果の整理と共有
- 改善提案の検討と実施
- 継続的な関係の維持
以上のポイントを押さえた依頼状を作成することで、工場見学のお願いが丁寧に伝わり、相手の協力を得やすい文書になります。
テンプレート書式なので必要に応じて文章を変更してご利用ください。
ファイル形式はWord(ワード)です。