依頼状(原材料の見直しに伴った見積もり依頼)の書式テンプレートです。会員登録不要・無料ですぐにテンプレートをダウンロードしてご利用できます。
書き方の基本ポイント
1. 宛名と日付の記載
- 相手の会社名、住所、担当者名を正確に記載し、文書の日付を明記します
- 部署名や役職も分かる場合は併記して、適切な担当者に届くよう配慮してください
- 緊急性がある場合は「急用」の表示も検討します
2. 冒頭の挨拶と感謝の表現
- 日頃の支援に対する感謝を丁寧に表現します
- 例:「拝啓 平素より格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます」
- 既存取引がある場合は具体的な協力内容にも言及すると好印象です
3. 見直しの背景と必要性の説明
- 原材料価格高騰の具体的影響を説明してください
- 見直しが経営上必要であることを相手に理解してもらいます
- 代替材料検討の経緯や選定理由も簡潔に記載します
4. 見積もり依頼の具体的内容
- 商品名、規格、数量、納期を明確に記載してください
- 現在使用している材料との比較検討も依頼項目に含めます
- 品質基準や要求仕様も明記して、適切な提案を促します
5. 回答条件と連絡方法
- 見積もり回答の期限を具体的に設定してください
- 質問や詳細確認のための連絡先を明記します
- 緊急性がある場合はその理由も併せて説明します
6. 結びの挨拶と署名
- 「略式ながら、取り急ぎ下記商品の見積りをお願い申し上げます」で締めくくります
- 文末は「敬具」で結び、自社の詳細な連絡先を明記してください
必須記載事項チェックリスト
✅ 基本情報
- 宛先(会社名・部署名・担当者名)
- 差出人(会社名・部署名・担当者名・連絡先)
- 文書作成日
- 件名(原材料見直しに伴う見積依頼であることが明確)
✅ 見直しの背景
- 価格高騰の具体的状況
- 見直しの必要性・緊急性
- 代替材料検討の理由
- 品質・コスト要求水準
✅ 見積依頼内容
- 材料名・規格・型番
- 必要数量・単位
- 希望納期・配送条件
- 品質基準・認証要件
- 価格条件(単価・総額)
✅ 契約・取引条件
- 支払条件・支払方法
- 継続取引の可能性
- 品質保証・検査条件
- 見積回答期限
実際の記入例
効果的な依頼文の例
件名:原材料価格高騰に伴う代替材料の見積依頼について
拝啓 平素より格別のお引き立てを賜り、厚くお礼申し上げます。
さて、昨今の原材料価格高騰により、弊社製品の製造コストが大幅に上昇し、
経営への影響が深刻な状況となっております。
つきましては、製造原価の見直しを図るため、貴社製品への切り替えを検討しており、
下記条件にて見積もりをお願いいたします。
【見積依頼内容】
・材料名:○○樹脂(グレード:○○)
・現行材料:△△社製××(比較検討用)
・月間使用量:○○トン
・年間予定量:○○トン
・納入場所:弊社○○工場
・希望納期:○年○月○日以降
・品質要件:JIS○○準拠、FDA認証済み
なお、本件は○月の役員会での決定事項となりますため、
○月○日までにご回答をいただければ幸いです。
避けるべき表現
❌「安い材料を探しています」→ 品質軽視の印象
❌「どうにかしてください」→ 具体性に欠ける
❌「至急回答を」→ 相手への配慮不足
❌「今までの材料が高すぎる」→ 既存業者への配慮不足
原材料見直しの戦略的ポイント
見直しの必要性を判断する基準
- コスト影響度:材料費が製品原価に占める割合
- 価格変動率:過去1年間の価格上昇率
- 供給安定性:調達リスクの評価
- 代替可能性:技術的な代替材料の存在
代替材料選定の評価項目
- 価格競争力:現行材料との価格比較
- 品質レベル:要求仕様との適合性
- 供給能力:必要数量の安定供給
- 技術サポート:導入支援体制
- 環境適合性:環境規制への対応
法的・実務的な留意点
契約上の注意点
- 既存契約の解約条件を事前に確認してください
- 最低購入数量や継続期間の縛りがないか確認
- 品質保証条項や検査基準を明確に設定
- 価格変動条項の有無と変動幅の上限設定
品質管理上の要件
- 材料規格書の提出と承認プロセス
- サンプル評価のためのテスト期間設定
- 量産前試験での品質確認手順
- 不良発生時の責任分担と対応手順
法規制への対応
- 食品衛生法(食品関連材料の場合)
- 化学物質管理法(化学材料の場合)
- 環境規制(廃棄物処理・リサイクル)
- 輸入規制(海外調達の場合)
業種別カスタマイズガイド
製造業(金属加工)の場合
重要な追加項目
- 材質証明書・ミルシート
- 機械的性質(引張強度・硬度等)
- 化学成分分析表
- 熱処理条件・溶接性
食品製造業の場合
重要な追加項目
- 食品添加物の使用基準
- アレルゲン情報
- 賞味期限・保存条件
- トレーサビリティ体制
化学工業の場合
重要な追加項目
- SDS(安全データシート)
- 純度・不純物含有量
- 反応性・相溶性データ
- 保管・取扱い条件
電子部品製造業の場合
重要な追加項目
- RoHS指令適合性
- 電気的特性データ
- 信頼性試験結果
- 実装条件・プロセス条件
よくある失敗例と対策
❌ 失敗例1:代替材料の性能不足で品質問題発生
✅ 対策:事前のサンプル評価と十分なテスト期間を確保する
❌ 失敗例2:切り替え時期が不適切で在庫問題発生
✅ 対策:現行材料の在庫状況と切り替えタイミングを調整する
❌ 失敗例3:新材料の供給不安定で生産停止
✅ 対策:供給業者の生産能力と在庫体制を事前に確認する
❌ 失敗例4:価格だけで選定し、トータルコストが増加
✅ 対策:調達価格だけでなく、加工性や歩留まりも含めて評価する
デジタル化・効率化のポイント
調達管理システムの活用
- 材料データベースでの一元管理
- 価格変動履歴の自動記録
- 調達先評価の定期更新
- 在庫最適化アルゴリズム
以上のポイントを押さえた依頼状を作成することで、見積もり依頼が丁寧に伝わり、相手が迅速に対応しやすくなる文書になります。
テンプレート書式なので必要に応じて文章を変更してご利用ください。
ファイル形式はWord(ワード)です。