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クレーム社内報告書とは
クレーム社内報告書は、顧客からのクレームや苦情を受けた際に、その内容と対応状況を社内で共有・記録するための重要な文書です。適切な報告書作成により、組織全体での情報共有、再発防止策の策定、顧客満足度向上につなげることができます。
書き方の基本ポイント
1. 顧客詳細情報の記載
- **顧客の管理番号、氏名、住所、年齢、性別、連絡先(電話・FAX)**を正確に記載
- 個人情報保護法に配慮し、必要最小限の情報のみを記載
- 顧客番号やID等の管理番号は必須項目として記載
2. クレーム内容の記載
- **5W1H(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)**を明確にする
- 顧客の感情的な表現も含めて、可能な限り正確に記録
- 推測や憶測は避け、事実のみを客観的に記載
3. 対応内容の記載
- 初期対応から解決まで時系列で記載
- 対応者名、対応日時、対応方法を明記
- 顧客との合意事項や約束事項を具体的に記載
4. 原因と今後の対策の明示
- 根本原因の分析結果を記載(人的要因、システム要因、プロセス要因など)
- 短期・中長期に分けた具体的な改善策を提示
- 責任者と実施期限を明確にする
5. 報告書の締めくくり
- 「以上」と記載し、報告書の完結を明確にする
- 報告者の署名・捺印欄を設ける
具体的な記入例
良い記入例
【クレーム内容】
2024年7月15日14:30頃、当社ECサイトで注文した商品(注文番号:ABC123)が予定配送日を2日過ぎても届かないとのお申し出。顧客は「子供の誕生日プレゼントとして注文したのに間に合わない」と強くご不満を表明された。
【対応内容】
・14:35 配送業者へ追跡調査を依頼
・15:00 配送遅延の原因判明(配送センターでの仕分けミス)
・15:15 顧客へ電話にて謝罪と状況説明
・15:30 代替品の即日配送を提案し、ご了承いただく
・16:00 代替品発送完了
悪い記入例
【クレーム内容】
商品が遅れて顧客が怒っている。
【対応内容】
謝罪して代替品を送った。
法的・実務的な留意点
個人情報保護への配慮
- 個人情報保護法に基づき、必要最小限の個人情報のみを記載
- 報告書の閲覧権限を適切に管理
- 保管期間終了後は適切に廃棄
文書の法的効力
- クレーム対応の証拠書類として法的効力を持つ可能性
- 事実に基づく正確な記載が重要
- 改ざん防止のため、修正時は修正テープ等を使用せず、二重線で訂正
保管期間と管理方法
- 一般的な保管期間:3~5年(業界や社内規定により異なる)
- デジタル化する場合は原本性を保持
- アクセス権限を適切に設定し、機密性を確保
使用タイミングと注意事項
使用すべきタイミング
- 顧客からのクレーム・苦情を受けた直後
- 重大なクレームの場合は24時間以内に作成
- 軽微なクレームでも再発防止の観点から作成を推奨
注意すべきポイント
- 感情的な記述は避け、客観的事実のみを記載
- 顧客の人格や属性に関する不適切な表現は厳禁
- 社内の責任追及ではなく、問題解決と改善に焦点を当てる
よくある失敗例と対策
失敗例1:記載が不十分で後から詳細が不明 → 対策:クレーム受付時にメモを取り、できるだけ早期に詳細を記録
失敗例2:主観的な判断や推測を事実として記載 → 対策:「顧客は~と述べられた」「推測では~と考えられる」など、事実と推測を明確に区別
失敗例3:対応内容の記載が曖昧 → 対策:具体的な対応内容、実施日時、担当者名を明記
チェックリスト
- 顧客情報は正確に記載されているか
- クレーム内容は客観的事実に基づいているか
- 対応内容は時系列で整理されているか
- 原因分析は十分に行われているか
- 改善策は具体的で実現可能か
- 個人情報保護に配慮されているか
- 報告者の署名・日付は記載されているか
以上のポイントを押さえた報告書を作成することで、クレーム対応が適切に行われたことを社内で共有し、再発防止策を徹底するための重要な資料となります。
テンプレート書式なので必要に応じて文章を変更してご利用ください。
ファイル形式はWord(ワード)です。