お礼状(追悼)の書式テンプレートです。会員登録不要・無料ですぐにテンプレートをダウンロードしてご利用できます。
書き方の基本ポイント
1. 冒頭の挨拶を丁寧に
- 追悼のお礼状では、相手に対する丁寧な挨拶から始めることが重要
- 時候の挨拶は控えめにし、故人への哀悼の気持ちを込めた表現を使用
- 適切な表現例:「謹んでご挨拶申し上げます」「ご丁寧なお心遣いをいただき」
2. 感謝の意を明確に伝える
- 葬儀や追悼の際にいただいたご厚志やご協力に対する感謝を具体的に述べる
- 香典、供花、弔電、ご会葬など、具体的な内容に応じた感謝表現
- 相手の負担や心遣いへの深い理解を示す
3. 葬儀の無事な終了報告
- 葬儀や追悼ミサなどが無事に終えられたことを報告
- 相手のおかげであることを伝え、感謝の気持ちを一層深める
- 故人への敬意と参列者への感謝を込めた表現
4. お礼の品について触れる
- 感謝の気持ちとして贈り物を送る際は、その旨を丁寧に伝える
- 「御受納ください」「ご笑納ください」等の謙虚な表現を使用
- 品物の価値よりも感謝の気持ちを重視した表現
5. 略式のお礼であることを詫びる
- 書面でのお礼となることへの詫びを伝える
- 「本来であれば直接お伺いすべきところ」等の謙遜表現
- 遺族の心情と状況への理解を求める姿勢
6. 結びの言葉で締める
- 「敬具」や「敬白」などの結びの言葉で礼儀正しく締めくくる
- 追悼の場面に適した厳粛な結語の選択
実践的な記入例
基本パターン(一般的な弔問・香典へのお礼)
令和○年○月○日
株式会社○○商事
代表取締役社長 田中太郎 様
謹んでご挨拶申し上げます。
このたびは、弊社代表取締役会長○○○○の葬儀に際しまして、
ご多忙中にもかかわらずご会葬を賜り、またご丁重なるご厚志を
いただき、誠にありがとうございました。
おかげをもちまして、葬儀を滞りなく執り行うことができました。
故人もさぞかし喜んでいることと存じます。
つきましては、心ばかりの品をお送りいたしますので、
ご受納いただければ幸いです。
本来であれば拝眉の上お礼申し上げるべきところ、略儀ながら
書中をもちまして御礼のご挨拶とさせていただきます。
敬具
株式会社△△△△
代表取締役 山田花子
個人葬(家族・親族向け)
謹んでご挨拶申し上げます。
この度は、○○○○の葬儀に際しまして、遠路お越しいただき、
心のこもったお悔やみのお言葉と、ご厚志を賜り、深く感謝
申し上げます。
生前中は、○○様には格別のご厚情を賜り、故人に代わって
厚く御礼申し上げます。また、最後のお別れの際には、
故人への温かいお言葉をいただき、遺族一同、心より
感謝いたしております。
心ばかりの品をお届けいたしますので、何卒ご笑納ください。
今後とも、故人同様ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い
申し上げます。
敬白
○○家一同
代表 ○○○○
社葬・団体葬の場合
謹んでご挨拶申し上げます。
このたびは、弊社創業者○○○○の社葬におきまして、
ご多忙の中ご参列いただき、またご厚志を賜り、誠に
ありがとうございました。
皆様方のご厚情により、故人の生前のご功績を偲ぶ
にふさわしい、厳粛かつ心温まる葬儀を執り行うことが
できました。故人もさぞかし満足していることと存じます。
生前、故人が皆様方から賜りましたご厚情に対し、
改めて深く感謝申し上げます。
心ばかりの品をお送りいたします。ご受納いただければ
幸いです。
今後とも、故人の遺志を継ぎ、社業発展に努めて
まいりますので、ご指導ご支援のほど、よろしく
お願い申し上げます。
敬具
株式会社○○○○
取締役社長 △△△△
場面別・関係性別の対応
弔問の種類による表現調整
通夜・葬儀への参列
- 「ご会葬」「お忙しい中お越しいただき」
- 物理的な負担をかけたことへの感謝
- 故人への最後のお別れに立ち会っていただいた恩義
香典・供花のみ
- 「ご厚志」「お心遣い」「ご厚情」
- 金銭的・物質的な支援への感謝
- 故人への哀悼の気持ちへの感謝
弔電・お悔やみの言葉
- 「温かいお言葉」「お悔やみのメッセージ」
- 精神的な支えとなったことへの感謝
- 故人への追悼の気持ちの共有
故人との関係による調整
ビジネス関係者への対応
- より正式で格式のある表現
- 今後のビジネス関係継続への言及
- 故人の業績や貢献への言及
個人的な友人・知人
- 温かみのある感情的な表現
- 故人との具体的なエピソードへの感謝
- 個人的な絆への言及
親族・家族
- 最も丁寧で感情豊かな表現
- 家族としての絆と支え合いへの感謝
- 今後の関係継続への強い意志
法的・実務的な留意点
相続・遺産に関する配慮
- 法的な話題は避ける:お礼状では相続や遺産分割に触れない
- 純粋な感謝表明:葬儀協力への感謝のみに焦点を当てる
- 今後の手続き:必要に応じて別途連絡する旨を記載
宗教・宗派への配慮
- 宗教的表現の統一:仏教、神道、キリスト教など適切な表現選択
- 宗派の違い:相手の宗教的背景への配慮
- 無宗教葬:宗教色のない表現での統一
税務・会計処理
- 香典の取り扱い:非課税範囲内での適切な処理
- お礼の品:税務上の贈答品として適切な記録
- 社葬費用:会社経費としての適切な処理
使用タイミングと送付マナー
最適な送付タイミング
- ✅ 初七日法要後から四十九日法要前(仏教の場合)
- ✅ 葬儀後1-2週間以内(一般的な目安)
- ✅ お礼の品の調達完了後(同封する場合)
宗教別のタイミング配慮
仏教
- 初七日(7日後)から四十九日(49日後)の間
- 地域によって異なる慣習への配慮
神道
- 十日祭(10日後)から五十日祭(50日後)の間
- 神式の霊祭に合わせたタイミング
キリスト教
- 葬儀後1-2週間以内
- 記念式(月命日)前での送付
送付方法と注意点
- 郵送が基本:お礼の品同封のため確実な配送方法
- 手渡しは控える:遺族の負担軽減のため
- 配送状況確認:重要な相手には配達確認
よくある失敗例と対策
失敗例1:感情的すぎる表現
- 問題:個人的な感情を過度に表現
- 対策:適度な距離感を保った丁寧な表現
- 改善例:「深い悲しみの中」→「謹んでご挨拶申し上げます」
失敗例2:宗教的配慮の不足
- 問題:相手の宗教に合わない表現使用
- 対策:事前の宗教確認と適切な表現選択
- 注意点:「冥福」「成仏」等は仏教専用の表現
失敗例3:お礼の品の価値が不適切
- 問題:香典額に比して高額または安価すぎる品物
- 対策:香典額の1/3-1/2程度を目安とした選択
- 配慮:地域慣習と家族の経済状況への配慮
失敗例4:送付対象の整理不足
- 問題:お礼すべき相手の把握不足
- 対策:受付記録と香典帳の詳細確認
- システム化:弔問者管理の適切な記録保持
お礼の品選定ガイド
適切な品物の選び方
金額の目安
- 香典額の1/3-1/2程度が一般的
- 最低500円~最高5,000円程度の範囲
- 関係性と地域慣習を考慮した調整
推奨される品物
- 消耗品系:海苔、お茶、タオル、石鹸
- 食品系:お菓子、調味料(日持ちするもの)
- 実用品系:文房具、日用品
避けるべき品物
- ❌ 肉・魚類(仏教の殺生に関わるもの)
- ❌ 酒類(宗教的配慮)
- ❌ 装飾品・贅沢品(質素を旨とするため)
- ❌ 個人的な嗜好品(万人向けでないもの)
包装とのし紙
- 白黒または銀の水引使用
- **「志」「粗供養」**等の適切な表書き
- 薄墨での記名(悲しみを表現)
実践的なチェックリスト
葬儀直後の準備
- 弔問者・香典リストの整理
- 宗教・宗派の確認
- お礼の品の選定と調達
- 送付先住所の確認
お礼状作成時
- 葬儀後2週間以内の作成
- 相手との関係性に応じた文面調整
- 宗教的配慮の確認
- 故人への敬意表現の適切性
送付前の最終確認
- 宛先情報の正確性
- お礼の品の適切な包装
- のし紙の表書きと記名
- 送付方法と配達日程
- 送付記録の準備
送付後のフォロー
- 配達状況の確認
- 重要な相手への電話確認
- 今後の関係継続への配慮
- 法要案内の準備
継続的な関係管理
短期的フォロー(1-3か月)
- 初七日、四十九日等の法要案内
- 故人の遺品整理状況の報告
- 遺族の近況報告
中長期的関係(1年-3年)
- 一周忌、三回忌等の年忌法要案内
- 故人の功績を偲ぶ機会の提供
- ビジネス関係の適切な継承
まとめ
追悼のお礼状は、故人への最後の敬意と、支えてくださった方々への深い感謝を表現する、人生で最も重要な文書の一つです。形式的な手続きを超えて、故人の人生を共に歩んでくださった方々との絆を確認し、今後も故人の遺志を大切にしていく意志を伝える貴重な機会でもあります。
宗教的配慮、地域慣習、相手との関係性を十分に考慮し、故人への敬意と感謝の気持ちを込めた心のこもったお礼状を作成してください。一期一会の出会いを大切にし、故人が築いた人間関係を今後も大切に育んでいく礎として、このお礼状を活用していただければと思います。
テンプレート書式なので必要に応じて文章を変更してご利用ください。
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